ここ5年ほどIT業界に転職したいという人が爆発的に増えています。
相手業界の人の給料がいいという噂や、今後の将来性もあるという話があり、今の職業、業種よりもIT業界に転職した方が自分の将来がうまくいくのではないかという方も多いのではないでしょうか。
しかし、その裏側で未経験の人がIT業界に転職するのはやめておけと言っている人もいるのは事実です。
この差は何があるのでしょうか?IT業界はやめておけと言っている人が、なぜやめておく方がいいのか解説していきます。
IT業界に転職するのはやめておけと言われる理由5つ
IT業界に転職するのはやめておけと言われている大きな理由としてこの3つがあります。
- 残業が多く一日の労働時間が長いと言われているため
- 月の勤務時間が多い割に給料が安いイメージがあるため
- 未経験から就職しても短いサイクルで離職する人が多いため
この辺りを中心にIT業界への転職は、やめろと言われている理由を5つ紹介していきます。
1.IT業界は残業が多い・労働時間が長い
まず、「残業が多く労働時間が長いと言われている」ということが1つ目です。
IT業界でよくイメージされるようなプログラミングを書いている人から、デザインを担当している人、IT業界で営業職をしている人、そしてIT業界では働いているが一般的な事務と同じようなことをしている人もいます。
なので、一概にIT業界は残業が多いとか、労働時間が長いというのはその職種によってもう変わってきます。
ただ、実際のところこの中で言うプログラミングやデザインの仕事をしている人で、残業が多いというのは事実です。
実際にdodaが行った平均残業時間の多い職種ランキングトップ20でクリエイティブ系のWeb業界は平均残業時間の多い職種1位となっています。
- 1.プロデューサー/ディレクター/プランナー(出版/広告/Web/映像関連)
クリエイティブ 37.1時間- 1.ビジネスコンサルタント
コンサルタント/不動産専門職 37.1時間- 3.施工管理
建築/土木系エンジニア 35.3時間- 4.商品企画/サービス企画
企画/管理 34.0時間- 5.運輸/物流サービス
販売/サービス 31.1時間
クリエイティブ系と言われるWebデザインや映像編集などの分野は、時間がかかる仕事が多く、納期に間に合わせるために残業するという会社も多いようです。
昔から編集系の仕事をしている人は残業をして残業代も出ないということもよくあったようです。
しかしながら、最近は労働基準監督署などが厳しくチェックをしているので、残業代を払っていないとその会社に調査が入ったり、ペナルティーを課せられたりします。
なので、他の業界よりも多い会社もあるかもしれませんが、その分残業代もしっかりと払われている会社がほとんどです。
また、IT業界で保守という仕事をしている場合、緊急的なトラブルで休みの日に出社しないといけなかったり、新しいプロモーションをする時に集中して仕事をする必要があります。
そのような場合は通常の出勤スタイルとは違う形で仕事をする形になるので、工場勤務のように毎日9時から17時という働き方とは違います。
職種や会社の特徴などを知った上でどのような働き方をするかということも頭に入れておけばこの辺りの問題は許容できるかどうか判断できるでしょう。
2.IT業界は働いている時間の割に給与が低い
要するに、残業しているから給与が高くなるだけで、基本給は他の仕事と一緒なのではないかという指摘があります。
ただし、これに関しても、昔は勤務時間に対して残業代をしっかりと払っていない会社が多かったですが、最近では改善されています。
また、今では労働基準監督署に自分から申告することで払われていなかった残業代を払ってもらうことができます。
なので、残業代が支払われないという点については心配しなくてもいいでしょう。
勤務時間の割に給与が低いということに関しては、基本給がそもそも低いのではないかという部分が重要になってきます。
ここに関しては、会社次第としか言うことができません。
というのも、いわゆるブラック企業のように、安い給料でこき使うような会社もあれば、休みや福利厚生もしっかりしていて給与が高い会社もあります。
最近では、転職時に転職エージェントを使うことで、募集時の給与と実際の給与が違う場合に交渉もしやすくなっています。
また、実際に残業時間がどれぐらいあるかということや、リアルな有給の消化率なども、転職エージェントを挟んで聞いてもらうことで自分から聞くよりもしっかりとした数字で教えてもらうことができます。
なので入ってから言っていたことが違ったということは昔のようにはなくなってきているので、低い基本給の会社に入らなければ、働いている割に給与が低いということは起こらないでしょう。
3.IT業界の人は短いサイクルで転職を繰り返している
IT業界の人は短いサイクルで転職を繰り返しているという噂もあります。
この話で言うと実は謝りであり、厚生労働省の調査でもIT関連にあたる情報通信業の離職率は9.2%と低い数値となっています。
- 宿泊業、飲食サービス業……26.9%
- 生活関連サービス業、娯楽業……18.4%
- 教育、学習支援業……15.6%
- 不動産業、物品賃貸業……14.8%
- 医療、福祉……14.2%
- 運輸業、郵便業……13.3%
- 卸売業、小売業……13.1%
- 学術研究、専門・技術サービス業……10.3%
- 電気・ガス・熱供給・水道業……10.0%
- 建設業……9.5%
- 製造業……9.4%
- 情報通信業……9.2%
このデータを見る限りでは接客系の仕事や教育医療福祉関係の離職率が高いことが分かります。
むしろ、IT業界は会社自体に余裕があるところが多く、福利厚生もしっかりしており、給与の昇給も頑張り次第で評価してもらえるところが多いので一度定着すると長く働く人が多いです。
また、IT業界はこれからも安定して仕事の供給があると予想されていることから、もし転職した会社が合わなかったとしても転職先は多いです。
なので、昇給のために転職する人も多く、転職を重ねて年収が上がっていくという人も多いです。
そういう面では期待のできる業界とも言えます。
4.確実に給与が今よりも上がると言うわけではない
IT業界は給与が高いということから、IT業界に転職すれば自分も確実に給与が上がると思っている人もいるかもしれません。
しかし、確実に給与が上がるというわけではありません。
なので、テレビやYouTubeなどで言われるような高給与のIT業界というイメージだけで飛び込んでしまうと失敗するよという意味から、やめておけと言っている人も多いです。
例えば、今工場で働いている未経験の人の場合、初めから高給与を払う会社はそうはありません。
特に、未経験の場合は初めは覚えることも多く即戦力にはならないので初めから高給与というわけにはいかないことが多いです。
ただし、違いは工場勤務などでは給与が上がったとしても、1年で5000円程度がいい方でしょう。
しかし、相手業界であれば一気に給与が5万円上がるというようなこともありえます。
また、仕事ができるようになってくれば、年収400万500万と上がっていくということもあります。
工場勤務や接客業をしている場合にこのような年収の上がり方はしないので、そういう意味では夢のある職業と言ってもいいでしょう。
5.IT業界は挫折する人が多いのも事実
IT業界に転職をして挫折する人も多くいます。
というのも、最初のうちは覚えることや勉強することも多く、社会人として数年働いた人が大学や高校の時のように勉強をもう一度始めろと言ってもそこまでやる気が出ない人も多いでしょう。
IT業界では、新しくプログラミングを勉強したり、デザインの仕方を勉強したり、広告のシステムを勉強する必要があります。
なので、勉強さえして仕事ができるようになれば給与は上がっていくのですが、勉強する時点で挫折してしまう人も多いです。
IT業界の営業職でやってもこれは同じです。
ある程度は、プログラミングやデザインのことをわかった上で営業を行う必要があります。
なので、軽はずみに今まで他の営業をしていたからと言ってID業界の営業をやっていけるとは限りません。
IT業界は専門職ですので、それだけ苦労も必要ということをわかった上で転職をする必要があります。
IT業界は「やめておけ」と言われている理由を分かって転職しよう
ここまでで紹介してきた内容を理解した上で相手妖怪に転職するのであれば、いいと言えるでしょう。
しかし、業界の特徴や本質をわからないまま転職をしてしまうと、痛い目に遭う人も多いです。
とはいえ勉強さえすれば、ある程度のスキルはつきますし、将来的に見ても明るい業界なので、自分の人生を変えるためにもIT業界に転職するという考えはすごくいいことだと思います。
特に、将来性がないと言われている製造業や接客業で働いていて将来性のある職業に今後ついていきたいと思っているのであればIT業界はいい選択肢と言えるでしょう。
これからは、AIやタブレットでの注文、自動運転などに置き換わっていく時代です。
それらで置き換えられてしまうような職業で働いているのであればIT業界に転職するのは、将来的に見て明るいと言えます。
IT業界と言っても職種は色々ある
IT業界といえどもいろいろな職種があります。
プログラマーもいればデザイナーもいます。また、営業職をしている人もいれば、プログラムもデザインもわかった上でITコンサルをしているしている人もいます。
プログラマーと言っても、私たちが日頃見るようなウェブサイトを作っている人もいれば、システムを作っているシステムエンジニアと言われるような人もいますし、社内エンジニアもいれば、他の会社の外注を請け負うようなエンジニアもいます。
職種もそうですが働き方も多種多様なIT業界なので、一口にIT業界と言っても色々な職種、業種、働き方があります。
なので、給与も様々で働く時間や休みや福利厚生も様々です。
また、将来的にフリーランスを目指すという方もいます。
選択肢が色々とあるからこそ夢の広がる職種ですので、巷で言われるデメリットにだけとらわれずにIT業界で働いてみたいと思うのであれば転職をしてみましょう。
学んでからの転職がおすすめ
最近はプログラミングスクールで学んでから転職している方も多くなっています。未経験で転職するよりはいい転職先が見つかります。
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